桜一射会
第4版 2024年12月
2.1 入会と退会3. 道場でのマナーときまり
2.2 練習時間・練習場所
2.3 道場使用可能日・時間
2.4 筑波大学弓道場使用規定
2.5 会費納入
2.6 入会希望者・見学者への対応
2.7 役員
3.1 あいさつ4. 危険防止
3.2 道場内で
3.3 行射にあたって
3.4 矢取り
3.5 あずちに横たわった矢の処理
3.6 巻藁練習
3.7 私物管理
5.1 道場の準備の仕方6. 弓射の基本技術(日置流印西派)
5.2 後始末の仕方
5.3 的貼りの仕方
6.1 射法とチェックポイント7. 弓道具の基礎知識
6.2 手の内を調える重要ポイント
6.3 上手になるための秘訣
7.1 弓8. 弓道流派の基礎知識
7.2 矢
7.3 ゆがけ
7.4 弦
7.5 胸当て
7.6 ぎり粉と筆粉
7.7 その他の弓具と諸道具
7.8 道具の出し入れ
7.9 購入時の全般的な注意
9.1 審査10. 会則等
9.2 試合
9.3 弓道連盟への加入
10.1 桜一射会会則11. 参考図書
10.2 入会手続き
10.3 会費の支払い方
10.4 自動退会
10.5 年間行事
http://sakuraissha.starfree.jp/
で月ごとの道場の情報を見ることが出来ます。
2.4 桜一射会 筑波大学弓道場使用規定
桜一射会会員は、道場責任者及び筑波大学体育センターの許可を得て筑波大学弓道場を使用できる。
2.5 会費納入
桜一射会の会費は、半期ずつ(1-6月と7-12月)の前払いが原則です。
練習しない月があっても、また途中で休会・退会しても、返金されません。
半期の途中で入会した場合は、
入会月以降の会費のみを支払うことになります。例えば、3月に入会した人は、
始めに3-6月の会費を支払っていただきます。
会費は、会計担当の指定した期間に、 以下の要領で、ゆうちょ銀行の桜一射会の口座に送金すること。 半期ではなく、一年分まとめて支払っても構いません。 ただし、年をまたいでの先払いはできません。 口座番号については入会後に会計担当に確認の上、ご対応ください。
手渡し納入は原則廃止されました。 もし、なんらかの事情で銀行振り込みができない場合は、個別に会計担当に相談してください。
入会資格者に該当しない場合は、よく事情を説明し納得いただくようにして下さい。 特に、筑波大学の学部学生の場合には、弓道部への入部を勧めてみましょう。 あるいは、近郊の弓会を紹介するのもよいかもしれません。 大切なことはその人が弓道を始める、または続けるきっかけを、 出来るだけ奪わないようにすることです。
入会資格者には、桜一射会の練習日に道場に見学に来るよう伝えます。 その際、個人の弓具がある方には、持って来てもらいます。見学時の対応は以下の通りです。
なお、受験シーズンになると、休日に受験生が道場を見学にくることがあります。
その場合はすぐに弓道部関係者に取り次ぎます。
万一道場に弓道部関係者がいない時は、その旨を伝えて氏名と高校名を聞き、
道場内を(教官室を除く)見学してもらいます。
2.7 役員
桜一射会には、代表、例会担当、会計、県連担当、ホームページ担当の役員があります。
代表以外は、1年任期で、総会の際に会員の互選で選ばれます。立候補を原則としますが、
立候補者がいない場合は、名簿で入会年の古い順に役員を担当することになっています。
各役員は定められた役割に従って業務を遂行しますが、臨時の支出や急を要する案件など、それ以外の検討事項が発生した場合は役員間で審議の上、異議の無いことを条件として対応を定めて実施します。異議が唱えられた場合は総会にて審議します。実施の場合も次回総会にて報告し意見を求め、反対多数の場合には改めて審議します。
以下、例会担当、会計、県連担当、ホームページ担当の役割をまとめておきます。
2.7.1 例会担当
例会担当は、桜一射会の「例会、射会、総会」
を企画運営するのが主な仕事です。
なお、弓道では、道場からあずちに向かって、的の右側を「前」、
左側を「後」と呼びます。
また、行射することは、「弓を引く」または「弓を射る」と表現します。
「弓をうつ」と言う人が多いようですが、間違いですので、
気を付けましょう。
3.1 あいさつ
道場の玄関口で手袋、コート、襟巻などは脱ぎ、
履物はきちんと整理しましょう。
ポケットなどに手を入れたりせずに射場に入り、
しっかりした声で挨拶を行います。
挨拶の仕方は各道場によって違いがありますので、
その道場のやり方を前もって先輩に聞いておき、
しっかり覚えましょう。
ちなみに筑波大学での方法は次の通りです
他の人の行射中は、 大声で話したり笑ったりすると行射のさまたげとなります。 また指導する場合を除いて、 足踏みを終えた人に話しかけるのは厳禁です。 足踏みの終了時には「一間中墨」という精神状態に入ることが必要で、 上記のことはそれを妨害する行為になります。
原則として、道場(射場および控え)での飲食はしない。特に、飲み物は持ち込まない (こぼして、ゆがけや弓を濡らしたりしないため)。
人の道具に触らない。あまりじろじろと見ない。また、 無断で使用したりしないこと。 道具にはその射手の欠点も如実に現れるので、 それをじろじろと見ることは失礼なことになります。 弓の場合では破損することもあり、 そうなっては取り返しがききません。 初心者の間は道場の共用の道具を使いますが、 その際あやまって 他の人の私物の道具を使わないようにしましょう。
特に、他人のゆがけの弦枕は見ないように心がけて下さい。 「ゆがけを見せてください」と、 お願いすることも好ましいことではありません。 又置くときもゆがけの内側を下向きにします。 弦枕は射手の技術の良否がそのまま痕となって残っているもので、 みだりに覗くことは大変失礼なこととされています。
人の引いている最中に、「狙い」を覗くことも礼を失したことです。 試合などで他人の狙いを見ている人を見かけますが、 気を付けたいことの一つです。もちろん指導者が、 指導の時に見ることは別問題です。
ごく初心の人に対しては別として、 自分が指導する立場にない人を頼まれもしないのに 指導しようとしたり、人の射術を云々したりすることは厳に 慎みたいものです。当然のことですが、 自分よりも経験の長い先輩の射術に口を出すことは大変失礼なことです。 弓の技術は古来、 先生から弟子へと一対一の関係で伝えられてきたもので、 誰に教える・誰から教わるという関係は非常にはっきりとしたものです。
人の弟子構えて弓をそしるなよ筑波大学弓道場では服装も自由で、足袋をはく義務もありませんが、 他の道場では足袋か靴下の着用を義務づけている所がほとんどです。 試合などで、 他の道場を訪問する際には気をつけましょう。
その人毎に心あるべし (日置流印西派無言歌)
本道場を使用するときは、弓道部員の邪魔とならないよう、 後ろの三、四的はいつでも空けておきましょう。 また道場に弓道部員が来た時は、的を譲るようにしてください。
的は通常は先輩ほど後の的を使用します。 特に大後(左の端の的)は道場の最高位の指導者が、 大後前(大後の一つ右の的)は指導者クラスの先輩が使用することが 不文律として決められています。 後ろに居る方が後輩の射がよく見え、指導しやすいという理由もあります。 サブ道場では射場が狭いため、 このことはあまり気にする必要はありませんが、 危険防止のため、初心の方は中央の的を使用してください。
混雑している時を除いて、終始同じ的を使用するようにしましょう。 初めて的を引くときは、その的を使用中の人がいないかどうか確かめて、 使用中の人がいるときは空いている的を使用するか、 一声かけて一緒に使用させてもらうようにしましょう。
矢は自分の矢を使うようにして下さい。特に初心時代、 矢を道場で借りている間は、 他の人の矢を間違って使用しないように気を付けましょう。 持ち主に失礼なだけでなく、 短い矢を間違って引いた場合には引き込む恐れがあり、 非常に危険です。
弓を引くときは時計・指輪・ブレスレット等、腕を重くするものは、 はずすのが心得です。 ブローチやペンダントも発射のときに弦ではらう恐れがあるので 必ずはずしましょう。 また同様の理由で長い髪も後ろにまとめるようにしましょう。
ゆがけは必ず座って付けるようにします。 矢取りの時は、ゆがけや胸当てを外して矢を取るようにします。
替え弦はいつも用意しておくことが射手としての心得です。 そして、弦の中仕掛や弦と弓が当たる相打の所などはけばだったり、 ほぐれたりしないようにこまめに手入れをするようにします。
矢を射終った後に、ゆがけの弦枕を見ることは控えましょう。 少し中りの出てきた人で、矢が外れた時によく見受けられますが、 矢が外れたのはゆがけのせいではなく、 それを使っている本人のせいです。もし、 ゆがけの具合が悪いようでしたら予め修理して使うものであり、 ゆがけのせいにしたりするようなポーズはやめましょう。
空穂なる矢の根は錆びて弦ほぼけ稽古の最中、他の射手に弓が触ったりしたときは、 必ず「失礼しました」と声を掛けるようにしましょう。 弓は昔、鉾といって鑓の代わりにもされた武器です。 それが触れたのですから、声を出して詫びるようにしましょう。
弓射るばかり射るが射るかは (日置流印西派無言歌)
(*)最近、自分の矢を自分で取る人が多いようですが、少なくとも筑波大学では義務ではありません。
自分の矢を自分で取りたい場合は、早目に看的に移動してください。
道場をばたばた走って看的へ移動することはやめましょう。矢取りに遅れた場合は、
その立の自分の矢は人に取ってもらい、
次の立の矢取りをすればよいのです。
特に、立の最後の人は、矢取りに行く必要は全くありません。むしろ、
「お願いします」の合図を掛けるのが義務です。これは、危険防止のために重要です。特に、
冬季は射場にビニールカーテンが掛かって、看的から見えにくくなりますので、
合図なしで矢取りに入るのは危険です。
また、矢取りをする人が、控えで待っていると、「お願いします」の合図を掛けることができませんので、
必ず、看的で待つようにしましょう。
(*) 筑波大学の本道場で巻藁を引く場合は、人が入って来ないように、 下手の扉を閉めること。逆に下手の扉が閉まっているときは、 そこを開けて入らない。
私物の弓具は、持ち帰りが原則ですが、頻繁に練習する人は、 弓と矢筒を道場に置いて帰ることもできます。その場合は、必要最小限の弓具だけにしてください。 使っていない弓具を長期間放置している人がいますが、道場を倉庫代わりに使わないこと。
あずちの整備
(*) 的の合わせ目に矢が中たると的枠が破損しやすい。 そこで、普通の道場では、 的枠の合わせ目を上にして侯串で挟むことが多い。 だが、経験的には、 合わせ目を上にして侯串で守るよりも、 下にして土で守るほうが破損が少ないため、筑波大学弓道場では "合わせ目は下"に統一している。
六的の場合、向かって右より、大前(おおまえ)、 弐的(にてき)、参的(さんてき)、四的(よんてき)、 大後前(おちまえ)、大後(おち)と称する。 三的の場合、向かって右より、大前(おおまえ)、 中(なか)、大後(おち)と称する。
小麦粉をつかっての糊の作り方
(最近は小麦粉糊ではなく、的貼り専用糊を使うことが多い)
紙の中心から外へ空気を追い出すように
刷毛で糊を塗ってしわをのばす。
まず的を見て、的から足下まで視線を移しながら、想像上の線を描く。(2) 胴造
その線上に左足を半歩踏み、次に右に半歩踏む。
両方の爪先を結んだ線が的の中心に向いているか。
広さは良いか(両爪先の間隔は身長の半分)。
角度は良いか(60-80度くらい)。
姿勢を正す。(3) 弓構
上半身のくずれはないか(後ろに反る、前に屈する、的の方に突き掛かる、 的と反対に退く、などは修正する) 。
紅葉重ねの手の内は正しく調えられているか。(4) 打起
羽引きは 10-15 cm。
肩のラインはくずれていないか。
肩は上がっていないか。(5) 三分の二
矢を引き過ぎていないか。縮んでいないか。
矢の向きは良いか (矢先が上がったり、下がり過ぎたりしてはならない)。
手の内を崩さないで引分ける。(6) 詰合
左右の遅い,早いがないようにしよう。
三分の二の位置は良いか確認しよう。
- 矢の高さは眉毛の位置
- 妻手の位置は耳をやや越すあたり
- 打起しと同様に矢の向きに注意
左右のねらいは正しく的についているか (第三者に確認してもらう)。(7) 伸合
矢は頬骨の下についているか。
引くべき矢の長さは基本通りか(矢束、身長の約半分)。
わからなければ矢に印をつけ、人に見てもらう (矢束の印が、詰合時に弓の内竹までくるように)。
胸弦がついているか。
矢束は縮まっていないか。(8) やごろ
頬着けの位置は変わっていないか。
弓をしっかりねじりながら伸び合っているか。
手の内の形に変化はないか。
妻手のひねり具合は良いか。
矢口が空いていないか (絶対に空かないように、妻手で加減して矢を内側に押さえる)。
時間的に,内容的に早くないか(早気は禁物)。(9) 離
弱くないか。強く鋭く離さなければならない。(10) 残心(身)
ゆるんではいないか。
角見の働きは良いか(出だしは遅れていないか、ねじりきれたか)。
妻手のひねりは良いか。
体の割り込みはできたか。
下がり過ぎていないか。
上がっていないか。
両腕が前に出ていないか。
左右のアンバランスはないか(肩の線上が理想的)。
角見を働かせた結果が弓手に現れているか(手首が利いているか)。
妻手のひねりの結果が現れているか(手の甲が上になっているか)。
力が抜けていないか(気合いのこもった離れ、残心が必要)。
ここでは弓具に関して最低限知っておかなければならないことについて
説明します。
7.1 弓
現在、通常使用される弓には、竹弓、グラスファイバー弓、
カーボン弓があります。
竹弓はたいへん味わいがあってよいものですが、
価格が高く、また取り扱い面で知識と経験が必要です。
現在、 高校生、大学生の間では、ほとんどグラスファイバー弓、
カーボン弓が使用されています。
弓の長さは標準のものが2.21m(七尺三寸)で、 これを並弓といい、他には伸び弓(約 88 cm 以上の矢束の人用)、 寸詰まりの弓(約 83 cm 以下の矢束の人用)があります。
市販の弓の強さは、並弓は85 cmの矢束、 伸び弓は90 cmの矢束での強さをキログラムで表示してありますが、 各自の矢束での強さも知っておいた方がよいでしょう。
弓は'何張'と数えましょう。
弓の張り方
(*)「勢を直した後に『上手な人が』肩入れするのは弓に良いことである」
と書いてある伝書もあります。
矢の種類
(*) このマニュアルでは、「矢束=矢尺=矢を引いた長さ」、
という定義に統一した。
ただし、「矢束=矢尺=矢の全長」
という意味で使う場合も間々あり、また、
「矢束=矢を引いた長さ、矢尺=矢の全長」と使い分ける人もいる。
人の説明を聞く場合や、教本を読む場合には注意が必要である。
矢は羽の向きによって甲矢(はや)、乙矢(おとや)があり、
この二本を一手(ひとて)といいます。
試合の多くは四本を引きますので、最低四本組の矢が必要ですが、
破損した場合に困りますので、できれば六本組か八本組を用意した方がよいでしょう。
稽古も効果的に行えますし、良い矢を選択して試合に臨めます。
矢筈・矢尻の交換や羽浮きの補修など
簡単な修理の方法は身につけておきましょう。
矢が真っ直に飛ばない人は次のことをチェックしよう。
まず道具は?
ゆがけの種類
購入する際に手形をとって注文すれば、
自分の手にあったものを得られますが、高価となります
(時間が掛かることも多い)。
既製品の中から選び購入する時は、
三指ともにぴったりするかどうか調べます。
特に親指の大きさは重要なのでしっかりたしかめます。
外見上は親指の向きに注意し、下を向いたものは避けます。
ゆがけは射術に大いに影響しますので、
予算と相談しながら自分の手に合ったよいものを選びましょう。
自分のゆがけを購入するときは必ず先生に相談してください。
道場のものを使用するにもいつも同じものを使用しましょう。
共用はできるだけ避けてください。
新しいゆがけを使用する時の注意点
新しいゆがけは慣れるまでに時間がかかります。 またよいゆがけを購入したとしても、 使い初めの扱い方を誤るとゆがけの性能を著しく損いますので、 次の点に注意しましょう。
ぎり粉は黄色の粉で、松脂の油分を抜いて作られたものです。 ゆがけに使用し、滑り止めとなるものです。 ゆがけの人差指と中指にぎり粉を取り、親指とこすり合わせる。 あるいは親指の上に取り、人差指と中指でこすり合わせる。 方向は親指の先から根本に向かってこする。新しいゆがけの場合は、 ぎり粉を少し多目に使用します。
筆粉
筆粉は灰色の粉で、もみ殻と藁を焼いてできた灰です。または、
いかの甲羅を粉にしたものを使用することもあります。
左手に取り、握り皮と手の平をこすり合わせます。
手の内が滑ると角見が利かないので、
筆粉使用により滑らないようにするのです。
使用し過ぎてもかえって滑る場合があるので適量を使用すること。
7.7 その他の弓具と諸道具
弦巻‥‥‥予備の弦を巻いて保管するもの。
予備弦には中仕掛も作り、
いつでも使用できるようにしておきます。
各自二本以上用意しておきます。試合には必ず持参します。
筆粉入れ‥‥筆粉は弓手に使用するすべり止めですが、 道場用には共用の大き目なもの、 試合用は小型の容器に入れて持っていきます。
ぎり粉入れ‥‥ぎり粉はゆがけにつけるすべり止めです。 筆粉入れと区別できる容器にしておきます。
矢筒‥‥‥矢を入れる道具で、プラスチック製や籐編、 漆塗りなどがあります。 自分で工夫して作ってみるのも楽しいと思います。
弓巻・弓袋‥‥弓を保護する布製のものです。 道場外へ弓を持って出かける時は必ず使用しましょう。 このほか雨の日にも安心なビニール弓袋やレザー弓袋もあります。 試合にゆくときはビニール弓袋も準備しておきます。
諸道具(道場で借りることができます)
弓具店は土浦に3軒、東京にはたくさんあります。 しかし同じように弓具店の看板で商売をしていても、 例えば「あの店は矢は良いけれども弓はだめだ」といった、 店によっての得手・不得手、専門性がかなりはっきりとあります。 詳しい人によく尋ねて店を選び、効果的な投資をしましょう。
矢はジュラルミン製のものならば比較的品質が揃っており、 安心して買うことができます。
ゆがけは修行している流派によって形が異なります。 購入する時は店の人に「筑波大学で引いている」あるいは 「何流を習っている」とはっきりと告げましょう。 筋の通った弓具店であれば、 流派に合ったゆがけの構造を知っています。 そういってわからない店なら、そこで買うのはやめましょう。
弓は竹製のものとグラスファイバーやカーボン製のものとがあります。 グラスファイバーやカーボン製のものが安価で性能も安定しています。 究極は竹弓なのですが、竹弓の選択はとても難しいものです。 店にいけば竹弓はたくさん並べてありますが、 本当に良い弓はめったにありません。 竹弓の購入はひととおりの弓の見方と調整の知識が身についてから、 自分の責任で選択して購入するようにするべきです。初めて竹弓を購入する時は、 竹弓の調整法の教材にするつもりで購入するのがよいでしょう。
消耗品(弦、下かけ、握り皮など)は、桜一射会に在庫があれば、道場で購入ができます。手続きなどについては会計担当かその他役員など詳しい会員に確認してください。
1 歩射 2 騎射 3 堂射である。
歩射とは、戦場において矢を確実に命中させ、 同時に貫徹力ある矢を発射させるかというための技術である。 通常「中、貫、久」といわれている。久とは、中と貫が射手である限り、 永続的に実現させることができなければならないという意味である。歩射の射術は、 15世紀後半日置弾正正次によって体系化され、その後日置流弓術として栄え、 九流七派といわれる多くの流派が発生していった。ただし、 多くの流派が発生したとはいえ、歩射としての弓術の根本は皆同じである。 しかし、甲冑を着用した時代から素肌で弓を射るようになったこと、また新しい工夫、 新たな考案など年代が下がるに従い、 弓術も改良されていった結果多くの流派に分派していったといえる。
つぎに、騎射とは馬上にて弓を射る技術のことで、流鏑馬、笠懸、 犬追物などが代表的なものである。騎射に関しては、小笠原流、武田流などの流派が その技術の工夫研究に心血をそそいだ。特に小笠原流は、 鎌倉時代より現在に至るまで代々連綿として親から子へと絶えること無く伝えられ、 その伝統を保っている。また、 礼法故実の研究にも優れていることは当代に並ぶものがない。現在、 騎射として行われているのは流鏑馬だけとなってしまい、 各地の神社などの奉納神事として行われている。流鏑馬は、 人馬一体となって弓矢を射るという技術であり、その習得過程も工夫され、 それぞれ段階がある。また、的が馬を馳せて行く前方にあるために、弓構、 打起を体の前で行う。
堂射とは、京都の三十三間堂の縁の端から端まで一昼夜にわたり矢を射通すという 競技が江戸時代非常に盛んとなり、その目的を達成するために改良工夫された 射術のことである。24時間引き続けるということから、疲労をいかに少なくして、 射続けるかといに射術の特徴がある。堂射は主に、日置流竹林派によってその技術、 弓具が研究された。日置流竹林派は、日置弥左衛門を流祖としているが、 竹林坊如成が日置家の祈願僧として、吉田出雲守重政(日置弾正から三代目) に弓術の教えを受けたという説もあり、 いずれが正しいかは現在のところ研究の余地がある。また、この堂射の記録 達成の為に工夫改良された弓具は、現在の的前の用具にも大きな影響を与えている。
このように、弓術流派には三つの流れがあるが、 現在この三つの射術が弓道家によって誤解されている点が大きな問題点といえる。 歩射としての十五間的前の射術と 堂射の射術や騎射の技術とは異なる点が多くみられる。 場合によっては全く異なる運動を行うということすら幾つか見られる。しかし、 そのことを無視して、または無知により、 十五間の歩射の場で射術の異なる技術で弓を射るということが行われている結果、 現在は様々な射術観が見られるという、混乱した状況といえる。 十五間的前では歩射、馬上では騎射、堂前では堂射と自分の学ぶ射術を考えた上で 弓道を学ばなければならない。
段級 | 審査料 | 登録料 |
無指定 | 1,030 | |
一級 | 1,030 | 1,030 |
初段 | 2,050 | 3,100 |
弐段 | 3,100 | 4,100 |
参段 | 4,100 | 5,100 |
四段 | 5,100 | 6,200 |
五段 | 6,200 | 15,300 |
六段 | 7,200 | 40,900 |
(*) 令和2年度以降、学科問題は、審査毎に提示された学科試験問題に基づく
手書きレポート提出となっています。
9.2 試合
試合に出ることは修練に対する大きな刺激になります。
また普段の稽古の時とは全く違った独特の精神状態が体験でき、
次の飛躍への糧を得ることができます。
さらに試合の場で地域の弓友との交流を深めることができます。
ぜひ積極的に参加してください。
試合は大きく分けて、弓道連盟が主催する公式試合と、 各支部が主催する弓道大会があります。 支部(長)宛に案内の届いた試合に関しては、道場やインターネットの掲示板で周知しますので、参加希望者は申し出てください。
案内のない大会は、参加希望者が案内や取り纏めを行ってください。 その際、可能な限りつくば市支部ではなく、個人または桜一射会所属として対応してください。
(1) 公式試合
一般の射手が参加できる公式試合は、全日本弓道連盟が主催する全国大会と、 都道府県の弓道連盟が主催する地方大会、国民体育大会、 全国日置流大会などがあります。
茨城県内各地の支部で年7-8回以上開催されています。
公式試合のような堅苦しさはなく、気軽に試合を楽しむことができます。
また賞品を狙うのもこの種の大会の楽しみのひとつです。
大会の例
・県西弓道大会(筑西市下館武道館、1月)
・水戸市観梅弓道大会(水戸市武道館、3月)
・土浦桜まつり弓道大会(土浦市武道館、4月)
・鹿島神宮弓道大会(鹿島神宮、4月)
・香取神宮弓道大会(香取神宮、5月 11月)
・あやめ祭弓道大会(潮来高等学校弓道場、6月)
・県南弓道大会(取手市グリーンスポーツセンター、10月)
9.3 弓道連盟への加入
審査や講習を受けたり、弓道連盟の公式試合に出場したり、その他弓道連盟の活動に参加
するためには、弓道連盟への加入が必要です。
桜一射会の会員は、茨城県弓道連盟つくば市支部から加入して、
全日本弓道連盟及び茨城県弓道連盟の会員になることができます。
加入希望者は県連担当経由で申し込みます。年間登録料は5千円
(全日本弓道連盟2,000円、茨城県弓道連盟3,000円)です。
改定 2003年3月29日・2012年12月24日・2013年1月26日・2013年12月22日
第1条(名称)
本会は、桜一射会と称する。
第2条(目的)
本会は、弓道を通じて会員相互の親睦をはかり、弓道の発展をはかる。
第3条(事務局)
本会の事務局は、第6条に定める会計担当責任者の住所に置く。
第4条(会員)
本会の会員は次の通りとする。
本会の主旨に賛同する者。
筑波大学弓道部関係者を特別会員とすることが出来る。
第5条(行事)
本会は、第2条の目的を達するために次の行事を行う。
会員相互の親睦を図る為の例会を年二回程度開催する。
その他役員会または会員の要望により適宣諸行事を行う。
第6条(役員)
本会は次の役員を置く。
代表 1名
例会担当 3-5名(必要な場合は、本会の事務一般の責任者としての役割も行う)
会計 1-3名(1名を会計責任者とし、その住所を第3条に定める事務局とする)
県連担当 1名
HP担当 1名
第7条(役員選出)
代表は、総会にて選任され、任期は別に定めない。
例会担当、会計、県連担当、HP担当は、総会にて、会員により互選され、任期は一年とする。
留任は妨げない。
付則
1 会費は、月額五百円。
ただし、特別会員は、会費納入義務はないものとする。
2 定期練習日は土曜日・日曜日・祝日午後二時から五時を原則とする。
3 役員は立候補を原則とする。ただし、立候補者がいなかった場合は、
役員未経験の会員の中で入会年が古い者から順番に担当するものとする。
10.2 入会手続き
氏名と連絡先を所定の入会申込書に書いて、提出すること。
会費を支払うこと。
10.3 会費の支払い方
会費は、半期(1−6月、7−12月)毎に前払いする。
ただし、半期の途中に入会した場合は、入会した月以降の会費のみを支払えばよい。
なお、途中休会・退会の場合は返金しない。
10.4 自動退会
2年間に渡り会費の納入がない会員は、自動的に退会扱いとする。
10.5 年間行事
桜一射会として、次の年間行事を行う。
納涼射会 (7月)
納射会・忘年会 (12月)
その他射会 (不定期)
弓道例会(毎月一回)
弓具店で買えるもの
筑波大学弓道研究室で買えるもの
弓具店で買えるもの
筑波大学弓道研究室で買えるもの
第2版 1999年7月(古明地勇人、渡邉信久、森俊男)
更訂 2002年1月 2004年11月(入会資格)、2006年1月、
2010年9月(見学者対応、参考書)
第3版 2013年2月(古明地勇人)
更訂 2013年9月(会費徴収方法)、12月(名簿係廃止)
更訂 2016年3月(古明地勇人、松尾一郎、小島久)(会費徴収方法、役員と予算、試合参加に関する規定、県連登録)
更訂 2017年12月(松尾一郎、坂井卓行、小島久)(道場利用時間、役員等)
更訂 2020年1月(新井俊也)(入会資格)
更訂 2023年10月(新井俊也)(会費納入、役員、役員選出)
第4版 2024年12月(松尾一郎、新井俊也、吉田麻子、江原拓未、佐藤慎一郎、三上裕之)